スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ちょこっと小話

この間まで暑い暑いとうなっていたのに、今やもう立冬も過ぎてすっかり肌寒くなってしまいました。
いやー、月日の経つのって本当に早いですね~。(^▽^;

続きを書くどころかアンケートの集計もまだという、相変わらず自堕落なサイト運営をしておりますが、ほんの少し、くすっと笑える小話を思いついたのでこんなところで披露してみます。

長らく執筆してないとこんなにも書けないもんなんだなー、と実感している今日この頃。
楽しく書けるようになるにはもう少し時間がかかりそうです。
短い物をちょっとずつ書いて、慣らしていければいいんですが……。

というわけで(←今日はちゃんと脈絡がある!)、とりあえずこんな短い、しかも馬鹿馬鹿しい話ですが、多少なりとも楽しんでいただければ幸いです。
散る花の続編、「流れる花に唇を寄せて」の後日談のような話です。


*************


 ギシッと音がして、櫂が椅子の上でうーんと伸びをする気配がした。ののは読んでいた本から目を上げて、コーヒーでも淹れましょうかと問うた。
「いや、いいよ。俺がする。一段落したから、今日はもうおしまいだ」
 疲れのにじんだ声でそう言って、彼はパソコンの電源を切った。
 相変わらず忙しい櫂なのである。とはいえののに心配をかけないようにと、先日の騒動の後はスケジュールを無理にやりくりして会うようなことは避けてくれている。その上で、どうしても会いたい時にはののを自宅に呼び、持ち帰った仕事を済ませてからデートをするという形が出来上がりつつあるこの頃なのだった。
 ののは櫂と共にソファから立ち上がり、本を持って書斎から出た。ソファはもちろん、仕事をしている自分のそばにいてほしい櫂がのののために新しく買い求めたものだ。書籍や実験道具などが所狭しと並んでいるためあまり大きな物ではないが、ののは一緒に選んだそのソファをとても気に入っていた。
 櫂があくびをしながらもう一度伸びをしている。今日はかなり長い時間をパソコンの前で過ごしていた。昼前にここにきて一緒に昼食をとり、すぐに書斎にこもって今はもう夕方だ。疲れもするだろう。ののは櫂と共にキッチンに入り、コーヒーの用意をする櫂をちょっぴり手助けした。
 櫂は家事を苦にしない男だった。というよりも、どちらかというと楽しんでいる節が見受けられる。仕事の後でコーヒーを淹れる作業はストレス解消の面が否めず、ののはそうとわかってからは櫂にコーヒーを淹れてもらうことをためらわなくなった。櫂にはそういう面において男だからとか女だからとかいう意識がない。やりたい方ができるときにする。そのスタンスを理解するのに時間はかからなかった。
 櫂に淹れてもらったコーヒーを、リビングのソファに並んで座って味わう。いつものことながら彼の淹れるコーヒーはとても美味しかった。ののもやり方を教わってできるようにはなったのだが、やはり櫂に淹れてもらう方が美味しいと思う。
「のーの」
 コーヒーを飲み終えて一息ついた櫂が、甘えるような声を出してののの肩を抱き寄せた。ののはにっこりと微笑んで彼を見上げた。
「愛してる」
 彼は最近こういうことを気負いなく、まるで天気の話をしているかのように普通に言ってくる。学生時代に二回、社会人になってからも一回、海外で生活していたらしいのでその影響なのだろうか。付き合う前はあんなにシャイだったのに……。ののは彼のコーヒーの香りがする舌をゆるやかに受け止めながらそんなことをぼんやりと考えた。
 甘く薫り高いキスを追えて一旦唇を離した後、彼はさらに数回、ののの唇をついばむようなキスを繰り返した。
「こんな時間になってしまってごめん。映画は次の時でいい?」
 うん、いいよ。そう言おうとするののの唇を櫂がもう一度奪う。ののは笑いながら彼の唇から逃れようとし、二人はしばらくじゃれ合うような諍いを続けた。
「もうっ、櫂さんったら」
 どうやっても彼の唇から逃れられないと知って、ののが軽くにらむようにしながら声をとがらせる。だが櫂はいつの間にか真剣になっており、ののを抱く腕に力を込めていた。
「あー、駄目だ。ののが欲しい。欲しくてたまらない。抱かせてくれ」
 言うなりもう抱き上げている。ののは小さな悲鳴を上げて櫂の首にしがみついた。
「やだやだ櫂さん、まだ夕食の準備もしてないのにっ」
「俺がするよ」
「そうやっていつも櫂さんがパパッとやっちゃうから私が上達しないんじゃないっ」
「俺がいないときに練習すればいいじゃないか」
「してるけどっ」
「じゃあそれでいい」
「んもう、櫂さん!」
「無理だって。我慢できない。ののが可愛いのが悪い」
「何言って……」
 そこで寝室についた。櫂に促されて渋々ドアのノブに手をかける。カチャリと音がするのももどかしく、櫂が足でドアを開けた。
「ののの体がやわらかいのが悪い。ののからいい香りがするのが悪い。ののが俺を骨抜きにするのが悪い」
 言いながらののをドサリとベッドに下ろす。そのまま彼はののの上に覆い被さって長く熱いキスを始めた。その手は性急にののの全身を撫でさすっている。ののは自分の体が急速に彼の情熱に染まっていくのがわかった。
「そんな、言いがかり……」
「ああ、言いがかりだ。それだけののを抱きたいんだ」
「櫂さん……」
 ののの体を撫でさすっていると思っていた大きな手は、それと同時に服も脱がせていた。その手際の良さに櫂の経験を感じる。上目遣いにちらりと櫂をにらみつけてから、ののはあきらめたように体の力を抜いた。


*************


櫂ってば相変わらずののにメロメロですね。お馬鹿ですね。(笑)
ま、こんな感じで二人は生活していると思われます。
人気男性投票で驚きの3位を獲得した櫂に投票してくださった皆様に、愛をこめて捧げます。(^^)
スポンサーサイト

プロフィール

みつき

Author:みつき
京都府在住の主婦です。
サラリーマンの夫と社会人の娘の三人暮らし。
趣味でロマンス小説を書いています。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR
Copyright © みつき
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。